外壁にヒビのある中古住宅を買っても大丈夫?判断するポイントを解説
購入を検討している中古住宅の外壁や基礎にヒビが見つかった場合、購入するのをやめるべきか悩む方は多いと思います。簡単な補修で治るものなのか、それとも大掛かりな補修が必要なのか、ダメージの程度を見極めるのも難しいですよね。そこでこの記事では、中古住宅のヒビはどのようなポイントを確認すればよいかについて解説していきます。
この記事を読むための時間:3分
基礎や外壁にヒビが入った中古住宅は買わない方がいいの?
結論から言うと、基礎や外壁にヒビが入った中古住宅でも、ヒビの入り方や程度によっては購入しても問題ありません。中古住宅において基礎や外壁にヒビが入っているのはよくあることなので、ヒビが入っているからといって購入を断念していては選べる物件が少なくなってしまいます。
大切なのは、ヒビの入り方や程度をきちんと見極めることです。心配されるような状態の場合、後々大掛かりな補修工事になりかねないので、専門家の診断を仰ぐことも検討すべきでしょう。
中古住宅の基礎部分のヒビ
まず、住宅の基礎部分のヒビについてご紹介します。ひび割れ(クラック)は、「ヘアークラック」と「構造クラック」の2つに分けられます。
ヘアークラック
ヘアークラックは、表面の仕上げ材がほんの少し割れている状態を指します。幅も深さもわずかなため構造的に問題のないものがほとんどで、さほど心配する必要はありません。ヘアークラックのひび割れの幅は0.3mm以下が目安ですが、目視では正確な幅がわからないので、ホームセンターなどで手に入る「クラックスケール」という専用のスケールで計測する必要があります。
構造クラック
構造クラックは、幅も深さもあって仕上げ材の下の構造材までダメージが及んでいるひび割れのことを指します。幅の広いクラックが入る理由は一つではないため、見ただけでは判断できません。ただし、建物に何かしらの問題があることは間違いないので、放置は危険です。構造クラックが見られる場合は適切な補修が必要なため、一度専門家に見てもらったうえで判断するべきでしょう。
横方向に入ったヒビは要注意
ひび割れは、どの方向に入っているかもチェックする必要があります。中でも横方向に入ったヒビは要注意。なぜなら、基礎は常に下方向に重量がかかっており、横方向にヒビが入る可能性は低いからです。横方向にヒビが入っている場合は何らかの問題がある可能性が高いので、専門家の判断を仰ぎましょう。
中古住宅の外壁面のヒビ
次に外壁面のヒビについてご紹介します。
高い位置もきちんと確認しよう
外壁は目の届く範囲だけでなく高い位置まで存在するので大変ですが、きちんと上の部分まで確認する必要があります。2階部分は窓やベランダを利用し、隅々までチェックしましょう。
仕上げ材のみのひび割れかどうかをチェック
外壁の表面の仕上げ材のみのひび割れであれば、さほど大きな問題でないケースが多いです。ですが、ひび割れが多い場合や継ぎ目のシーリング材が割れている場合は安易に判断するのは危険です。
下地材まで到達している場合の対処方法
もし仕上げ材だけでなく下地材までヒビが到達している場合は注意が必要です。下地材の状態が悪いと塗装だけをやり直しても再発してしまう可能性があるため、専門家に判断してもらった方がいいでしょう。
ひび割れの判断が難しい場合はプロに相談しよう
基礎や外壁にひび割れが見られる中古住宅は珍しくありません。ヒビを見つけた場合は、どの程度のヒビがどのように入っているのか確認し、緊急の対応が必要か、大規模な補修が必要かなどを判断しなければなりません。不動産は大きな買い物なので、少しでも不安な時は専門家に相談することをおすすめします。